湘南三大会 Shonansandaie

湘南三大会 Shonan Sandaie

湘南の日蓮宗三本山には古来から続けられる大切な大きな法要があります。
湘南の三大法要「三大会(さんだいえ)」としてご紹介します。

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霊跡本山 消難霊場 片瀬龍口寺

れいせきほんざん しょうなんれいじょう かたせりゅうこうじ

「龍口法難会(りゅうこうほうなんえ)」
龍口寺は日蓮聖人の御生涯を語る上でかかせぬ霊場として知られます。
あわや斬首の刑に処せられる日蓮聖人に刀が振り下ろされんとするその時、守護の神々のご加護の賜か、江ノ島の方角よりひかりものが現れ、大風吹き荒れ、役人らは恐怖におののき刑が土壇場で中止になった出来事がありました。文永8年9月12日のことでした。
この日を「龍口法難会(りゅうこうほうなんえ)」と称し、盛大な法要が営まれ、境内門前には露店が立ち並び、夜には各地より集まる万灯講中による纏供養、練行列があり、その迫力、その熱気や一体感、賑やかさは一見の価値があります。
日蓮聖人が刑に処せられる前に、老婆に捧げられた牡丹餅をお召し上がりになって難をのがれたことに因み、十八時と二十四時の法要後には大難が小難に、小難が無難となることを祈祷した牡丹餅が古来よりの儀式作法に則り堂内の桟敷より参列者に撒かれます。運良く手に入れられれば年中安泰間違いなしです。
ぜひ足を運び、法華の信仰を体感していただきたいものです。

霊跡本山 鎌倉比企谷妙本寺

れいせきほんざん かまくらひきがやつみょうほんじ

「立教開宗慶讃千部会(せんぶえ)」
お経を最初から最後まで読むことを「一部読む」といいます。つまり、千部とは千回繰り返して読むこと、或いは千人のお坊さんが一同に会して読むことを意味します。そこからたくさんのお経を読む法要を「千部会」と称するようになりました。
妙本寺では毎年4月13日に日蓮聖人が教えを開かれたことを祝い千部会が営まれます。
千部会法要は普段非公開の祖師堂で壽像祖師像が開帳され、門前の幼稚園児がお稚児さんとして行列し、春の花々が咲く中で盛大な法要が営まれ、鎌倉の春の一大行事として知られます。

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鎌倉夷堂 東身延本覺寺

かまくらえびすどう ひがしみのぶほんがくじ

「初えびす」
鎌倉小町の本覺寺には商売繁盛の御利益を授けてくれる「夷尊天(えびすそんてん)」が祀られます。この夷堂の歴史は古く、日蓮聖人も身延山へお移りになられるまでご滞在をしたと伝わる夷堂です。
正月ともなれば、本覺寺の境内はたくさんお提灯が華々しく飾られ、様子が一転します。
正月三箇日は「初えびす」として商売繁盛を願う人々でお参りが絶えることなく、笑顔がかわいらしい福娘が福徳を感じさせる衣装に身を包み福を招く「福笹(ふくざさ)」を授けてくれます。
正月十日には「本えびす」として盛大な法要が営まれ、大々的に御祈祷が行われます。